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海獣 翠玉色の島「台湾」へ
  感謝と、愛をこめて《その3》

帰国して、台湾での特別な体験を、仕事の合間に時間を見繕って、3月中にはサイトOGDOADにUPしよう。そう思っていた矢先のことでした。

3月11日、東日本大震災が起こりました。

日本自体も、私自身も、世界のあちこちでも、それまでの考え方、行動の価値観を全く変えてしまう大きな出来事でした。

それは、訪台での体験手記をUPする機会をも無くしてしまいました。

その中、東日本大震災後、世界に先駆けて、真っ先に日本にたくさんの支援金を送ってくださったのは、台湾でした。

その時、UPする機会を失った台湾での様々なことが脳裏に浮かびました。

サイン会での、応援。

「どうして?好きな人には、愛してるって、言いたいじゃない?がんばってって!好きな人は応援したいじゃない!」と一斉に語った女性たちの声。

相手の健勝を祈る、男性たちの真綿で包むような握手。

あの体験をしていたからこそ、真っ先に支援をくださった台湾の心が、とてもよくわかりました。声援が聞こえてくるようでした。

神様は、なんという事態に先立って、なんという体験をさせるのだろうと。

台湾でのサイン会のことを報告したい。真っ先にご支援くださったことのお礼を述べたい。そう心に思いつつも、事態は急でしたので、震災の混乱の中に失われてしまわないようにと、私の心は被災地の神楽の復興への支援へと向かったのでした。

台湾で、ファンの皆さんの声援に助けていただいた経験が、まだお名前も知らない被災地の神楽師さんに連絡したり、支援のための募金活動をしようと思い立つ後押しをしてくれたと思っています。

そうして震災から今年でまる7年。被災地の復興は、広範囲でまだまだです。その中でも、見守らせていただいていた雄勝法印神楽は完全復興を遂げられ、連載していた『陰陽師 玉手匣』が完結し、今、台湾へのお礼と特別な体験をしたため始めて、心の底からわかることがありました。

2011年の台湾での体験は、その経験の全てが、

東日本大震災以降の、私の生き方、描き方、世界との関わり方全ての方向性のガイダンスだったと。前触れだったと。

今なら、それがよくわかるのです。

『陰陽師 玉手匣』完結のお礼参りや、各地の聖地で、大地自然と人の心のつながりを確かめ拠り合わせる補佐として、古代歌謡を歌うことさえも、そのように育つためのガイダンスだったと。

変化が起きたのは、もちろん私だけではありません。東日本大震災の後、日本人の多くに、心の解放が起こったと思っています。2011年以前よりも、心が開かれて、サイン会の時に集まっていらっしゃった100人のファンの皆さんのように、自分の心を素直に表に出せる人々が増えたと感じています。

そこには、油断すると、あっという間に、元の心を閉ざした、孤独な現代人へと戻ってしまう危うさがあります。けれども、やはり、私たちはポジティヴに未来へ向かいたい。

常に、解放されたピュアな心でいたいと。

それは、触れ合えば、人から人へと伝わって、広がってゆくと思うから。

台湾、どうもありがとう。

今やっと、この春節に、台湾に、台湾の皆さんに、台湾の御心に、多くの御礼を、心から、愛とともにお届けします。

台湾の皆さんの、ピュアな御心に、それを体験させてくださったことに、本当に感謝しています。

そして、この度の花蓮市、被災されました地方の皆様へ、今一度、お見舞いを申し上げ、なるべく早い復興を心よりお祈りしています。

エメラルド色の宝物、台湾!!愛してる~~!!
台湾!!加油〜〜!!(頑張って〜〜!!)

また皆さんと、台湾の神様に会いに台湾へ参りたいと思っています!!

  • 2018年2月15日
  • dragon
  • Reiko OKANO