≪ 新装復刊『両国花錦闘士 壱 東の横綱編』に寄せて ≫
帯の「画業○○周年」に、え!?まだデビュー7年だった気がするけど…?と全身総毛立つのを感じて、岡野は痛い(爆)。
いつも一作完結させるごとに、ハァーー、これで1からやり直し、という感覚なのよね。
すっかりお相撲から離れていた数十年、全く思いがけず、相撲漫画の復刻版の新装丁のために、描いた、描いた。
ほとんど何も考えてなかった。ただヴィジョンが出てきてしまうので、おお、これもか、ああ、これもか??ほほう、これも描いとくのか…おい、大丈夫か?『陰陽師 玉手匣』カラー扉画、待ってるぞ?
…そんな感じ。
その後、『陰陽師 玉手匣』の最終回にもつれ込んだ…汗。
ぶつけたくなかったので、避けて手回ししたにもかかわらず、ガチでぶつかりました、『両国花錦闘士』と『陰陽師 玉手匣』。
東の巻と西の巻の2冊にまとまる『両国花錦闘士』、できあがった『壱 東の横綱編』を見ると、おおお、なんだか化粧まわしを締めたお相撲さんのよう。
そして、デザイナーさんがよく選んでくれたと思う紙質。
触れた途端思い出したのは、当時取材した巡業先でお相撲さんが触らせてくれた腕。
「ほら、触ってみな。固いんだよ。」と、スベスベでつやつやでもっちりとして固い腕、その時の情景を思い出したのよ。
今自分で読んでも、「うはは〜。よくもこんな会話を!えっ?よくこんなことを知ってたなぁ。」
と自分でも腹を抱えてしまう、なかなかに辛口で痛い作品だが、結構楽しい。
巻末には、往年の『両国花錦闘士』ファンお馴染みの◎世界の名画のお相撲パロディもカラーで収録。
やはり、「マジこれを描くなんて猛烈バカだ…。」と、描くのがあまりに大変で、夜中に独りで冷や汗流して後悔したことを思い出して、岡野は結構痛い。
そんな思いが次々湧きあがってきて、案外楽しい復刻版が誕生しました。
各界のみなさんが寄せてくださった◎多くのコメントや◎特別寄稿の余白からも立ち上るのがわかるように、相撲界はこれからますます盛り上がるエネルギーを感じます!
そして、みなさん。もしお買いになったら、本の全体、一枚一枚のページ、どうぞ、撫でて?みてくださいね。(岡野玲子)